富山大学附属病院「和漢診療科で1か月間研修」活動報告 2026.07.31

私は今回、富山大学附属病院和漢診療科で1か月間研修をさせていただきました。

古くから「富山の薬売り」や「反魂丹」などで知られる薬の名所としての歴史もあり、

富山大学附属病院は、国公立大学病院の中でも数少ない漢方科を有する施設で、さらに漢方科が入院病床を持つ極めて稀な医療機関です。

最先端の大学病院で、我が国の伝統医学である漢方の活躍を目の当たりにすることができました。

 

研修医のルーチンとして、朝は古典輪読会から始まり、入院患者さんの回診をして、外来の初診患者さんに対する診察を行いました。

入院診療では、体位性頻脈症候群(POTS)や著しい食欲不振、慢性的な疼痛などで日常生活を送ることが困難となった患者さんを経験しました。

 

病状ごとにオーダーメイドの煎じ薬を研修医自身で作り、その効果を毎日フォローしました。

 

外来診療では、ホットフラッシュ、Long COVID、がん術後・化学療法後の倦怠感、疼痛に対する外科からのコンサルトなど、

西洋医学だけでは十分な改善が得られない患者さんを担当しました。

患者さんの証(=伝統医学的な診断)を考え、自分の提案した漢方薬が上級医に採用されることもあり、とても嬉しかったです。

 

また、業務の空き時間には、附属病院の敷地内にある薬草園や和漢薬の資料館も見学し、大変貴重な薬用植物などを見学する機会にも恵まれました。

富山大学和漢診療科での1か月は、驚きと感動の連続でした。

 

福井大学医学部附属病院には現在漢方科がなく、漢方診療自体も富山大学ほど浸透していないのが現状です。

しかし、西洋医学的のみでは十分な対応が難しい患者さんは数多くいらっしゃいます。

 

今回の研修を通して、漢方医学はそのような患者さんに対する強力な一手となり得ることを再認識しました。

私は当院にもっと漢方診療を広めたいと考えています。今後は今回の学びも活かしながら、当院、ひいては福井県の皆様に貢献できればと思います。

 

最期になりましたが、今回貴重な経験をいただきました林寛之教授、貝沼茂三郎教授、ほか多くの方々に、改めまして感謝申し上げます。

福井大学医学部附属病院 研修医 清川拓真