General道場 「福井厚生病院」での活動報告 2025.05.12

精神科研修 1か月目 活動報告

総合診療部専攻医4年目の青木拓耶です。

私は現在、精神科での研修を行っており、全3か月の研修期間のうち1か月目が終了したところです。

今回精神科での研修を志望した理由は、

これまで在宅医療や地域医療に関わる中で、精神科へのアクセスが限られた環境においても、不安やうつなどの精神症状への対応が求められる場面に数多く直面し、一度しっかりと精神科診療に向き合いたいと考えたためです。

研修では、主に他院からの紹介による初診や、通院中断後の再初診患者の対応を担当しています。

診療の初期段階から患者と関わり、病歴や背景の把握、治療計画の立案、さらには社会復帰への道筋を共に考えるなど、主治医としての視点を持ちながら日々診療にあたっています。

入院患者に対しても、指導医と共に治療方針を検討し、診察や家族面談に同席するなど、多面的な視点から支援を行う精神科医療の奥深さを実感しながら学びを深めています。

 

現在の研修先には閉鎖病棟がなく、重症例は少ない環境ではありますが、プライマリケアを担う医師としては、むしろそうした患者層へのアプローチこそが重要だと感じています。

プライマリケアにおいて「どこまで診るか」「どこから専門科に繋ぐか」を判断する力は、精神科に限らず、総合診療において極めて大切な視点です。

専門科の負担を軽減しつつ、患者の早期支援に貢献するためにも、今後もそうした判断力を養っていきたいと考えています。

 

次回の報告では、社会復帰支援の実際や、多職種連携の中での学びについてご紹介したいと思います。

この1か月間の研修を通して、精神科医療における患者中心の視点、生活に根ざしたアプローチの重要性を強く実感しています。

残りの研修期間も、より実践的な力を身につけていきたいと思います。